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脂肪肝にも食育にも!あれこれ悩まずすぐできる野菜たっぷりメニュー【ごちそう味噌汁】
毎日毎日、健康に良い献立を考えて料理するのは大変ですよね。
今回登場する30代女性のカオリさんは、夫が脂肪肝で、小学生の子どももいるので、野菜たっぷりメニューを意識して作るようにしています。でも、その努力が理解されず、料理すること自体が嫌になってきています。
佐賀大学医学部附属病院 肝疾患センターの管理栄養士の原なぎさ先生がアドバイスします。

<今回の相談者>
カオリさん 30代女性 会社員
小学校1年生の子どもを育てながら、フルタイムで働く。夫が脂肪肝なので、野菜たっぷりメニューをよく作るが、野菜だけ残されることが多々あり、料理が嫌になってきている。

Question1
野菜を残されて意気消沈。もう野菜メニューを作らなくていい?
カオリさん
「夫が脂肪肝なので、なるべく野菜を摂れるよう努力しているのですが、うまくいかなくて…さっき仕事が終わって、子どもが帰宅するまでの時間、今だ!と思って相談にきました(汗)」
栄養士
「先日ご連絡くださったかおりさんですね。お忙しい中、こうして時間を作って来て下さったこと自体が素晴らしいと思います。野菜のことでお悩みなんですね。具体的にどのようなことですか?」
カオリさん
「実は、夫の健康のためにも、子どもの食育のためにも、野菜たっぷりメニューを作るようにしています。でも、夫は野菜を残すことが多くて…。それを見た子どもが『野菜は食べなくてもいいのか!』と勘違いして真似するんです。」
栄養士
「そうでしたか…せっかく作っても残されると、気持ちが沈みますよね。親のちょっとした好き嫌いまでお子さんに影響すると思ったら、心配にもなるのも分かります。」
カオリさん
「そうです!そういう話を夫にしても、本気で受け止めてくれなくて。仕事と育児とやりくりしながら頑張ってきたのに、なんだか私だけバカみたいだなと思って(涙)」
栄養士
「そんなことはありませんよ!でも、料理が大きなストレスになっているようなので、もう少し肩の力を抜いてみませんか?」
カオリさん
「…はい。正直、もう手いっぱいで。ヒントがあれば知りたいです。」
栄養士
「分かりました!例えば、『献立の中で最低1品だけ、あれこれ考えずにすぐできる野菜メニューを作りさえすればOK!』というルールにするとか。」
カオリさん
「えっ、1つだけでいいんですか?」
栄養士
「はい、1つだけ。これなら手軽にできると思います。」

Question2
1品だけ作ればOKな野菜メニューとは?
カオリさん
「毎日の献立を考えるのが面倒なので、『これ1つだけ』と決められればかなり楽になりますが、栄養的にそれでいいのですか?」
栄養士
「はい。栄養は継続することが大切なので、今回は作りやすさ、手間の少なさ、ストレス軽減に着目したメニューを紹介します。」
カオリさん
「はい。ぜひ教えてください!」
栄養士
「それは、野菜たっぷりで主菜にもなる『ごちそう味噌汁』です!(図1)」
カオリさん
「ぶち込む(笑)。味噌汁というと、豆腐やわかめ、葱などの具材をイメージしますけど、本当に何でもいいですか?」
栄養士
「はい、だしと味噌は何でも受け止めてくれますので。野菜を煮ればかさが減り、柔らかくなって食べやすくなります。献立としても基本的に汁物を添えると思うので、そこで野菜を確保しておけば『後はお好きにどうぞ~』ということで。」
カオリさん
「なるほど、メインのおかずに野菜をどう盛り込むかをいつも考えていましたが、味噌汁に任せてしまえばいいのね。」
栄養士
「そうなんです。『ごちそう味噌汁』だけはちゃんと食べてもらうようにすれば、あとは好きなように食べたとしても、栄養バランスは大きく崩れませんよ。」

Question3
あれこれ悩まずすぐにできる「ごちそう味噌汁」の作り方は?
カオリさん
「でも、これだけ具材が入っていると、作るのに手間がかかるのでは?」
栄養士
「いいえ、もう何も考えずに、いきなり水の中に切った具材と顆粒だしを入れて煮て、後で味噌と卵などを入れるだけです。分量も1人単位ですぐ調整できます。」
カオリさん
「えっ、先にベーコンを炒めるとかの工程はなくていいのですか?」
栄養士
「いえいえ、大雑把でいいんです。『この具材ならこの下ごしらえをしなきゃ』と考えなくてOKです。1人分の作り方はこちら(図2)です。3人分なら分量をお椀3杯分にしてください。」
カオリさん
「へぇ~、なるほど。最初からお椀に合わせて具材や水の量を調整するんですね。これなら作り過ぎる心配もなさそう。」
栄養士
「はい。ただ切って煮るだけなのに、なぜか手が込んでいて見栄えのする『ごちそう味噌汁』が出来上がります。」
カオリさん
「簡単なのに、すごい料理をした感じになるなら、夫にも作ってもらおうかな?」
栄養士
「それはいいアイデアですね!自分で作ったものはなおさら美味しく感じる人もいるので、きっと完食してくれますよ!」

Question4
脂肪肝の人におすすめの「ごちそう味噌汁」の食べ方は?
栄養士
「『ごちそう味噌汁』の良いところは、いつもの“副菜の味噌汁”じゃなくて、肉や卵を入れることで、ちゃんとおかずとして成り立つところです。ごはんとも相性良いですし、意外と残されにくいんですよ。」
カオリさん
「確かに…、野菜だけの副菜は残しがちですが、肉などが入っていると案外食べてくれることが多いです。」
栄養士
「はい、ベーコンやウインナー、豚肉や鶏肉などからも美味しいだしが出ますし、食べ応えがあります。ごちそう味噌汁から先に食べてもらうと、満腹感が出て、結果的に食べ過ぎを防ぎやすくなりますよ。」
カオリさん
「うちの場合、先に『ごちそう味噌汁』だけ出しておいた方がよさそうです。どうしても、食卓にあるものから食べちゃうので。」
栄養士
「それは良い作戦ですね!あと、脂肪肝対策としては、『ごちそう味噌汁』に入れる肉は脂肪分が少ないものを選ぶといいですよ。豚バラ肉やベーコンは使いすぎず、皮の付いていない鶏肉などを選べるといいですね。とはいえ、毎回きっちり考えなくて大丈夫です、冷蔵庫の余り物で、気楽に楽しんでくださいね。」
カオリさん
「分かりました。思いがけない組み合わせが、意外と美味しかったりしそうですね。子どもの好きな具材を入れれば、パクパク食べてくれるかも…今から楽しみです!」
栄養士
「料理に前向きになっていただけて、良かったです。ちなみに、ごちそう味噌汁にお餅を入れると、正月のお雑煮にもなっちゃいます。主食・主菜・副菜が全部入っているので、これ1品で1食分の栄養をしっかりカバーできます。」
カオリさん
「なるほど……忙しい日は、これ1品で1食と考えられたら助かりますね。具材や味を変えれば、かなりアレンジもききそうですし。」
栄養士
「実は私自身もこのメニューにずいぶん助けられています。またお会いした機会に、ぜひ感想を聞かせてくださいね!」
※栄養バランスの考え方についてはこちらの記事をご覧ください

管理栄養士からのアドバイス
今回登場したカオリさんのように、「家族の健康のために料理を頑張っているのに、ちゃんと食べてくれない」という話はよく聞きます。家族を想って努力しているのに、それを分かってもらえないと、悲しいですし、やる気が無くなりますよね。今回ご紹介したような「悩まなくてよいルール」を作って、肩の力を抜きましょう。栄養バランスは1食や1日で合わなくても、数日~1週間で帳尻が合えば良しとしましょう。『ごちそう味噌汁』のように負担が少なく続けやすい調理法を導入して、料理のストレスを減らしてください。







